『人口から読む日本の歴史』
タイトルの通り、日本の歴史を人口という切り口から見てみようというコンセプトの本。
日本の歴史上、人口動態に影響を与えた社会的変化には4つの波がある。下記のシステムがそれ。
①縄文文化システム(縄文時代)
②水稲農耕化システム(弥生~鎌倉時代)
③経済社会化システム(室町~江戸時代)
④工業化システム(明治~現代)
①から徐々に社会が変化を遂げ、それに合わせて人口も増減を繰り返す。
しかし、江戸時代にもなると人口変動が少なくなってくる。
何故か?
それは
生活が安定してきた世の中で、将来的な生活水準の低下を恐れた人々が間引きや堕胎を頻繁に行ったから。
間引きというと食い扶持を減らすために行うものというイメージがあったので、上記のような動機は個人的に新鮮。
相続する時に兄弟が多ければ、その分一人あたりの相続できる財産は減るからなぁ。
どこで読んだか覚えてないけど、中国は歴史的に均分相続だったような。
現代の感覚からすれば堕胎や間引きに違和感を感じがちだけども、当時の人々にとってはそれこそ死活問題だったわけで。
私の日本史に関する知識が乏しいので、示されるデータについて判断できないところがもったいない。
もう少し日本史の勉強をしてから読むとまた違った視点が得られるのかな。